1098S FH020AA MOSFETレギュレーターへの交換(後編)

2021/10/16

レギュレーターの改修が完了して、カウル類を取付けしている最中に2点ほど問題を見つけてしまいました(;´Д`)

形状の全く異なる社外品、やはりすんなりとは終わらせてくれません・・・

問 題

問題1. 4極カプラーへのウェルナットボルトの干渉

アンダーカウルを取り付ける際にウェルナットがポロっと落ちてしまい気が付いたのですが、今回新設した電源線につながっている4極カプラーの設置位置がミドルカウルを留めるウェルナット中央から出たM5のフェアリングボルトにちょうどブチ当たるんです。レギュレーターから延びる電源配線を長く取りすぎてバッテリーブラケット下中央で折り返し接続したことが原因です。

問題2. ECU配線にアンダーカウルの干渉

カウル類を全て取り付けてから覗き込むとアンダーカウルのエアアウトレットの切り込みにECUから出た配線が結構強めにブチ当たっています(;´Д`)

厚みを増したレギュレーターの接触を避けるため6mmほど外側にECUユニットをずらしたことが原因です。

だいたいパーツ間のクリアランスなさすぎなんですよ!

 

対 策

問題1.の対策

4極カプラーの配線長さを純正相当に短めにカットし、ボルトに干渉しないように再配置。
短く切るだけなんですが、オスの平端子を再度付け直す必要があります。
(再度 「カプラー4極 1124  端子(ロック式 (エーモン)を買い足す羽目に・・・)

問題2.の対策

①バッテリーブラケットとレギュレーターのクリアランスを縮める。

バッテリーブラケットとレギュレーター隙間を設けるべく座金付きナット6mmでレギュレーターを浮かしていますが、4mm厚の普通のナットに換装してクリアランスを縮めます。これでレギュレーター ⇔ ECU間が6.7mm開きます。

②ECU張り出し量の短縮

バッテリーブラケットとECU本体の間に5.78mm程度のくさび付きロックナットネジ山落としverを
3.7mm程度に薄く削りなおしてから組み直しです。これでECU配線 ⇔ アンダーカウルの間が2mm開きます。

③アンダーカウルのカット

アンダーカウルのエアアウトレットのECU配線干渉部分の返りを削ることにしました。

自宅での応急作業につき大したことはできませんでしたが、アンダーカウルを外してカッターナイフで返り部分を削りフラットにし後にタッチアップして完了。


これでECU配線 ⇔ アンダーカウルの間が3mm開きます。

結果、図面上では

①バッテリーブラケット ⇔ レギュレーター 4mm
②レギュレーター ⇔ ECU 6.7mm
③ECU配線 ⇔ アンダーカウル 2.21mm

の隙間ができるはずです(;´Д`)

カウルをつけます。

アンダーカウルにECU配線が微妙に当たっています(;´Д`)

再対策

再度「ECU張り出し量の短縮」をすべく3.7mm化したナットを取り払って以下のようなレイアウトにしました。

※ECU取付けキャップボルトを40mm→純正35mmに戻すことをお忘れなく。

①バッテリーブラケット ⇔ レギュレーター 4mm
②レギュレーター ⇔ ECU 3mm
③ECU配線 ⇔ アンダーカウル 5.9mm

これでなんとか3点間に隙間ができていることが確認できてようやく完了です。

今回の変更点をざっくり説明すると

・FH020AA MOSFETレギュレーターを横向き(左カプラ)に設置し取付穴を共あけし結線

・バッテリーブラケット裏側からM6穴をあけてM6×30mmキャップボルトを2本突っ込む

・レギュレーターとの隙間を設けるべく4mmナットで底上げして取付け

・ECUはスペーサなしで取付け

・アンダーカウルのエアアウトレットの返りをフラットにする。

仕様変更を3回目にしてようやく辿り着けました(;´Д`)

エンジン始動

レギュレーター交換後キーオンにしたらちゃんと点灯しエラーも出ませんでした。
何度も確認して結線した甲斐がありました。
(従来であればカプラーのつなぎ忘れとかがあったりするので・・・)

ちなみにAGの1098Sはレアなのか?999と同じくセルを1回チョンっと押すとセルが数秒間回る仕様です。

1.従来

数日保管した後であれば、セルスイッチを押すとゆっくりとしたクランキングをして数秒セルが回って始動失敗となり2回目でようやくかかる感じでした。

2.対策後

セルスイッチを押すと従来より早めのクランキングかつ、かなり早い段階でエンジンが始動しました。
バッテリーを再充電した影響も否めませんが、848EVO並みかそれ以上に始動性が向上し、アイドリングの安定性も抜群です。

エンジンが冷えているので2000rpmあたりで安定したアイドリング。

電圧も14.2~14.3vとアイドリングでも安定した充電をしているようでした。

これがMOSFETレギュレーターの特徴のようです。

今回は特設ピットでの始動につき走行テストはしていないのでしばらく様子見です。

 

とある方に・・・

社外品レギュレーターに交換したというと気になることを言われました。

「横向きフィンを縦にしたら空気が冷却フィンを通らないので放熱性が落ちますよ。」

確かにその通りかもしれませんが、しかし走行風が導入されているようなレイアウトじゃないんですよねぇ。
それと横向きにしないと取付けできなかったので仕方がありません(-_-;

 

見聞きした情報

MOSFETレギュレーターは発電過多になったときにいらない電気を熱に変換するだけではなくジェネレーターに返すことで本体があまり熱くならないようです。
フィン縦向きで冷却効率が下がる+発熱が抑えられている でプラマイゼロでしょうか?

違いますかね?w

ジェネレーターへの負担が大きいといわれているようですがどうなんでしょうか・・・・

なので最近はサイリスタ式がトレンドなのでは?という記述もあります。
サイリスタ?

サイサリス?
デンドロビウム?
 
AGは電気のことはよくわかりません(;´Д`)

とりあえず純正SH579EAレギュレーターよりFH020AA MOSFETレギュレーターが高性能長寿命だと思いたい。

そう思わなければ苦労して取り付けた甲斐がありませぬ故w

というわけで

1098系にてレギュレーターをMOSFETなどの異なるタイプに換装しておられる方の大半が右側のクーラントタンク辺りに移設されていますが、純正位置に配置するのはレイアウト的に難易度が高いと考えられているからでしょうか。

AGの場合はすでに移設先にHIDのバラストがあることと捻くれ者なので情報のない同位置に換装を選択し、なんとか取付けすることができました。

今回は純正レギュレーターに換装せずにMOSFETレギュレーターを無理やり取付けるという暴挙に出ましたが、途中辻褄合わせで工期が伸びはしたものの、なんとか取付けが完了しました。

ロールアウトから2回の走行で故障が発覚!
持病の認識はあったもののいきなり手痛い洗礼でした。

結果的に

“修理ついでにグレードアップ作戦”

は大成功でした。

このことより1098系に 新電元FH020AA MOSFETレギュレーター は装着可能(要加工)ということが実証できました。

耐久性は要観察ですがこれにてレギュレーター騒動は完結とします。
とりあえずスペアのレギュレーター買っときましょうかね?
いつ停まっても怖くないので・・・

・余談ですが

レギュレター

レギュレーター

レギューレータ

いったいどの呼びが正しいの?w

次壊れるまで謎のままにしておきます(´Д`;)

-DUCATI 1098S, GEAR, repair & maintenance