1098S ポジショニングの調整と対策

2021/10/25

1098Sのテスト撮影の道中、アクセル開閉に違和感を覚えたのでそれらを解消すべく対策を講じます。

 

・1098Sのハンドルポジショニング

AGは純正の絞られ垂れたハンドルポジションが苦手で絞りはそのままにハンドルクランプを垂れ角0°のEVO CORSA製に変更しています。これで長距離走行が少し楽になります。

CBR1000RRの時もハリケーン製の垂れ角0°のハンドルクランプを入れていました。
SSでは邪道かもしれませんが、街乗りからサーキットまでのオールラウンダーにしたい場合はこういった軟派な商品も悪くはないのではないかと・・・。

ブレーキレバーの位置と角度

AGの体格はかなり大柄なので、上から覆いかぶさる形でハンドルを握ります。
ブレーキは常時レバーに人差し指と中指をかける2本がけのスタイルなので、ハンドルを上から握ると純正のブレーキレバー位置(角度が水平寄り)だと手首を手前に曲げる形となります。

違和感が問題に

ロールアウト時には新しいセッティングに慣れておらず気にはしていませんでしたが、先日のテスト撮影の道中でそれらが問題であることが浮き彫りとなりました。

レバーに指をかけた状態からアクセルをひねるので手首の反りがすぐに可動域の限界に達するため、アクセルをワイドオープン(全開)することができません。

アクセル開度が小さくても1098Sはパワーがあるのである程度は加速してくれるのですが、このままでは排気量アップによる優位性が損なわれ848EVOからステップアップした意味がありません。
それ以前に手首が痛い・・・(;´Д`)

サーキットではブレーキをかけるところがだいたい決まっているので常時指をかける必要はないのですが、公道走行は別でブレーキレバーに指をかけておく必要があると考えます。

指をかけた状態でアクセルの握り直しをすればいいのでしょうが、AGは不器用なのでブレーキに指をかけた位置からアクセルが開けられる方法を模索します。

対 策

ハンドルクランプのボルトを緩めてアクセルごとくるっと回転させてブレーキレバーの位置を下げて対応します。

問題発生

しかしながら本機1098SにおいてAGの運用しやすいレバーポジションにした場合、ハンドルを切った状態でアクセルを開けると戻らなくなる事象が発生したので、暫定対策としてブレーキレバーの角度をアクセルワイヤーの動きを阻害しない程度に上げて対応しました。

通常運用下ではハンドルを切った状態でアクセルを開けることはないのですが、少なからずワイヤーに何らかの抵抗がかかっているので気持ちの良いものではありません。
なんだか消化不良です。

検 証

この状態ではハンドルをまっすぐにした状態でもスロットルの全閉全開にやや引っ掛かりがあるようで動きがスムーズではありません。
さらにハンドルを切った状態では特に左に切ったときにはスロットルが戻らなくなります。
言葉では説明が難しいので写真を貼り付けますが、スロットルボディからのワイヤーがアルミ製のL字のガイドにより進行方向から強制的にハンドル中央にL時に曲げられています。
そこから弧を描く形でステム下のスロットルドラムに斜め上から吸い込まれています。
問題はハンドルクランプを変更したことによるワイヤーガイドの出口角度が水平に近くになったことで、ガイドを出たワイヤーが急に進行方向に広がり極端な弧(小さなR)を描くためワイヤーの動きを阻害しているようです。
さらにガイドを出たワイヤーがブレーキラインに接触してワイヤーの広がりを阻害しています。

848EVOでは問題なかったんだけどな・・・

ちなみにYAMAHA純正のスロットルボディのせいにはしたくないのでこの状況から打開策を検討します。

YAMAHA純正のスロットルボディの問題ではありませんでした!

・補正・調整?

スロットルの動きが悪いのはワイヤーの取り回しが悪いからというのはわかっていたので、スロットルワイヤーの潤滑を施してみました。
大昔に買ったワイヤーインジェクターとワイヤーオイル。
結構吹き付けましたがあまり効果がない様子。
やはりそう簡単にはいきません。
次は、ワイヤーの取り回しを悪化させているレイアウトの変更です。

スロットルワイヤーとブレーキライン位置の入れ替え

ワイヤーを外してからL字型のブレーキラインの向きをフロントフォークから前方に移動させスロットルワイヤーを通すもの、しかし状態は改善しませんでした。

結 局

ロングツーリング前に、フロントフォークシールからオイル漏れが発生し、時間に余裕がなかったのでバイクショップに丸投げ整備に出したら店主から「アクセルワイヤーの取り回しがおかしかったので調整しておきました♪」ということでスッキリ解消されてました。

ハンドルを切りきっても左右共にアクセルワイヤーの抵抗は感じられずスコっとアクセルが戻ってくれています。
そこからもう少しだけAGのベストアングルに調整してフォークに接触する部分にスパイラルチューブを巻いて完了です。

調整料は支払いましたが2,000円で直れば御の字です。

妥協案

改善後

だんどけ下げんねん!!

AGの不器用さが悔やまれてなりませんが、やはりプロはすごいです。

-DUCATI 1098S, repair & maintenance