1098S シフトがNに入らない問題 対策その2 ④クラッチ組付け(暫定処置)

2023/06/02

いよいよ組付けですヾ(´゚Д゚`;)ゝ エーット・・・

クラッチの組付け

バスケットの取付け。

バスケットをマーキング位置より180°回転させて取り付けます。摩耗度が高い箇所を半転させて打痕位置をズラす狙いです。

強力サビトルキラーでピカピカになったボルト8本にLOCTITE 243を塗布して仮組していきます。

8本すべての仮組が終わったところで、最後はトルクレンチにて各35Nmで締め付けます。

この時バスケットが共回りするのでSSTでの固定が必要です。

LOCTITE 243は嫌気性なので空気が遮断されたら硬化するそうです。 20分だったかな?

これでバスケットの固定は完了です。

 

クラッチドラムの固定


シャフトにクラッチドラムをハメこみます。取付け角度に決まりはなさそうです。

スパイダースプリングを入れ

緩み止めワッシャーを入れ

19mmHEXナットにLOCTITE 243をたっぷり目に塗布

締めこむ際はスーパーウルトラロング単管ver.2(たぶん3m)の使用はご法度なので250Nm対応のトルクレンチのみを使用します。

AGのトルクレンチはKTC CMPC3004(60~300N・m) 12.7sqです!
一番高い工具ですΣ(゜η゜;)アラヤダ

メモリ上240Nm+10Nm=250Nmにセット

左から持ち上げるモーションで締めるつけると車体が持ち上がったので、右側から下に降ろす形でじわじわと力を入れていきます。

ようやくパキッとなって締め付け完了。
念のためパキパキと何回かいわして締め付け完了。

まぁまぁのトルクでした(;´Д`A ```

 

フリクション&スチールプレートの組付け

バスケットにクラッチプレート&スチールプレートを組み付けます。マーキングした順番と向きのまま挿入します。

順番の変更は行わずマーキングもしているので間違いは起こらないはずです・・・


クラッチドラムとフリクションプレートの隙間を再測定
・規格上限:0.6mm
・リペア前:1.08mm
・リペア後:1.55mm
規格上限値の2倍以上になりました。
ということは0.5mmほど削ったことになりますね(;´Д`)

キニシナイ キニシナイ ┐(´д`)┌

 

プレッシャープレート&リテーナー&スプリングの取付け

プッシュロッド付きのプレッシャープレート(rizoma)をニュニュニュっと押してハメこみます。

プレッシャープレート穴とクラッチドラムの切り欠き部赤丸の合わせは必須。
いまだになんで合わせないといけないのかはわかっていませんw

最後はプレッシャープレートをグっと押し込みます。押し込みが甘いとリテーナーが固定できません。

リテーナー+ワッシャ+スプリングをドラムにねじ込みトルクレンチを使い各6Nmで締めこみます。

クラッチを切ってみます。

クラッチ握る前

クラッチ握った後やはり微妙ですw

 

クラッチ切れの動作確認(手回し)

1速に入れてクラッチレバーを握りタイヤを手で回してみます。
(両手がふさがっているので写真はありません)

・リペア前

クラッチ(動力)が切れすにタイヤが重くて回りませんでした。

・リペア後

シャリシャリと鳴りながらもタイヤが回ります!
【クラッチ(駆動)が切れています!】

これって直ったんちゃうの?(・∀・)

期待できそうな感触でした。

最後にクラッチカバーのボルトを間違えないように止めて完了です。
なんかトラブルなくすんなり組みあがってしまい手回しですがクラッチが切れていることが確認できました。
あとは試走して停止時にクラッチが切れるかどうかの確認です。

なんか怖いです(;´Д`A ```

ちなみに今回のクラッチリペアはあくまでトラブルシュートの為の暫定処置です。
原因が抽出できた後、クラッチの状態を見ながら新品のクラッチキットに交換する予定ですので、本リペアは恒久対策として推奨するものではありません。

-DUCATI 1098S, repair & maintenance