戒め! CBR1000RR(SC57)事故の記録

2020/12/31

夏が来れば思い出すのではあるが徐々に記憶が薄れゆく中、自身への戒めとしてここに事故の記録を綴る・・・・。

AGはDUCATI HYPERMOTARD 821 に乗る前に
06 CBR1000RR(SC57)を8年ほど所有しており、
その最期の出来事だった。虚しくもオタ魂ステッカーが光るw

毎年恒例のツーリングにて

数年前の真夏日、それは起こった・・・光の加減か車両がなぜかピンク色?

2泊3日のツーリング初日、早めに起床したこともあり集合場所の針テラスに8:30と余裕の到着。
しばらくしてアフリカツイン氏が到着、出発したのが9:20過ぎだった。

ツーリング開始早々

ゆっくり目の巡航速度でヒラヒラと車輌を交わしながらの走行。
しかしここは名阪国道 伊賀上野付近、交機と遭遇する確率が高い場所。
走行中左前方にロイヤルサルーンを発見!
前走のアフリカツイン氏もしっかりそれを捕らえており、確認の為に運転席をガン見中

アフリカツイン氏のガン見
これはいつもの光景であり、私の代わりに周りを警戒しての行動なのだが、運転手をこれでもか!というほどガン見して確認し、後続に警戒を促す行為であるw

何を思ったのかAGもこの時だけは、じっくりとガン見してしまい、ふと前を見た時、前走のアフリカツインが2m手前にいた。
前走車との速度差は約20km/h ほど、反射的にFブレーキレバーを強めに握ってしまう・・・

転倒時の記憶。。。

ここからの記憶は曖昧であるがおそらくこんな感じ。

減速させたと同時にジャックナイフ(;゚Д゚)
浮いたリアタイヤが左に傾きバランスを崩して左斜めに前転、一瞬の出来事でした。
ブレーキを解除して体勢を立て直すとかそんな余裕は全くなくセルフで ”エアー背負い投げ” を食らってしまう。

幸いにも前走のアフリカツインには接触せずに済んだ。
これが後に功を奏す。

約80km/hで左肩からアスファルトに叩きつけられ
その後スライディング・・・膝で(;´Д`)
数十mスライドし、停止寸前に転がったと考えられる。
50mは滑ったかも←盛ってません
飛んでからスライディングしている十数秒間、その間いろんなことを見たり考えた。

① 飛んだ瞬間

・ウソっっ!! (;゚Д゚)

② 地面に叩きつけらてからのスライディング中

・前方のアフリカツインを横向きでスライディングしながら追従しているCBR

・今年のツーリングは続行不能と確信

・クラッチリザーブのキャップがコロコロ転がってる。

CBRの修理代けっこうかかるんだろうなぁ

・嫁にめっちゃ怒られるんやろうな

会社休まんとあかんなぁ

・このまま後続車にひかれて死ぬんやろか?

スライディング中後ろを見たら交機車両が激しいスキール音をたてながらフルブレーキングしてましたね。
ホントに轢かれるところでしたスミマセンw

とスライディング中はスローモーションでまるで走馬灯のようにいろいろと思った後に転がってなんとか停止。
(スライディング中に手をついたら回転するとか考えてる余裕はなく偶然転がって止まりましたw)

停止後も危険は回避できていない

停止時点で意識はハッキリしておりまだ死んでいないと自覚できたが、ここは自動車専用道2車線のど真ん中、退避しなければ轢かれてしまう。
必死にもがいてみるも身体がなかなか動かない。
交機の隊員が生存確認にきて移動を補助してくれ道端に退避できた。

とにかく膝が痛すぎる、見たらジーンズの両膝部分がズタズタで中の赤いのが見えていたが痛みが増すので見ないことにした。

そして右手親指、人差し指、中指が動かないのでグローブを見たら赤いのが見えました

AGもうピアノが弾けなくなるのか!!!! 
ピアノがピアノが~( ノД`)シクシク…♪

後に大量出血かと恐る恐るグローブを外すと血ではなく
グローブの内装生地の赤でしたw
DAINESEの赤は鮮血の赤に酷似していたので
てっきり・・・(*´Д`)。

ちなみにAGそもそもピアノが弾けません。
すみませんネタですw

大量出血はなかったが人差し指と中指の爪の間から血が滲んでいることから転倒時に地面とハンドルの間に挟まれたものと考えられる。
でもやはり動きません(-_-;)

アフリカツイン氏(以後AT)が駆け寄ってきて

AT『大丈夫かぁ?』
AG『だ・だ・だいじょうぶです・・・ずみまぜ~ん』

と生存確認&メットを脱がしてくれて、バイクの退避と嫁はんへの連絡、バイク屋にバイク回収の手配など迅速におこなってくれていた。

そういやこの時点で嫁はんに連絡が入ってましたね(-_-;)

そしてこの命がけのパフォーマンスバシバシ撮られSNSにリアルタイムでアップされてました(-_-;
結果、仲間内にとってはセンセーショナルおいしいネタになったのでそれはそれでよかったw
命がけで笑いを提供しようと思うところが大阪人の性なのか?

アフリカツイン氏の事故後の処理

生存確認 → バイク退避 → 嫁に連絡 → バイク引上げ手配 → 病院付添い → バイク引上げ立会い → AG引渡し(強制送還) → ツーリング続行

写真撮影含めてすべてを敏速にテキパキとこなしてくれました。
一見機械的に見えますが、バイク乗りとして非常に素晴らしい対応だったと改めて思いました。
事故したAGとしては怪我の程度はさておき、まずバイクが気になるもんです。
バイクを放置してると最悪の場合盗難されてしまうかもしれない不安の方が強いのです。

バイクに乗っていない人には理解しにくいかもしれないですがネタ写真も含めて非常に適切な行動であったといえます。

 

特別車両へ

道端に退避していたら5分も経たずに救急車の音が聞こえた!
凄いな日本の救急はと思ったのもつかの間、
AGの前を華麗にスルー(゜Д゜)ハァ?
どうやら先客に用事だったらしい・・・・。

さらに10分後に救急車が到着。事故処理対応速度最速記録樹立か?
これに轢かれそうになりましたからねw

救急隊員が4人ほどやってきて意識の確認、各部位の動作確認を必用に行う。
首は絶対動かさないでください!
と何度も言われながらストレッチャーに乗せられる、AGクソ重たいのにごめんなさいね。

AGを担架つんで持ち上げている隊員の手がプルプルしてたのがハッキリと伝わってきたのを記憶している。
0.1tマジで重たいですから。

その後、頭部を完全固定され救急車へ積み込まれる。

※上記画像はリアルタイムでAT氏が撮ってましたw

特別車両にて

搬送中のこと
隊員「服切りましょうか?」
AG「なんとか脱がせてください・・・」
そんなやり取りを何度か繰り返しパンツとロンTだけにされる。
道中、免許証、保険証の確認そして近親者への連絡・・・・

それはマズイっ!!

AG『勘弁してください』
と伝えたが、
隊員『もしもの時にご家族に連絡を取る必要があるので教えて下さい!』
ということで、渋々番号を教えて救急隊員から嫁はんに電話されてしまう・・・。
内容は覚えてないが、電話の向こうでかなり動揺しているようなので、電話を代わってもらった。

AG『もしもしAGや、怪我は大したことない。 全く問題ないから来んでいい』

と平静を装い必死に拒むAGの姿はというと、
頭部をガチガチに固定され下着姿でストレッチャーに縛り付けられている・・・もう突っ込みどころしかありませんw

これから後の嫁はん対応で頭を悩ますことに・・・

道中、救急隊員が遠回しに言ってました、
隊員『名阪国道でバイク事故だからもっと酷いのかと思いました。』
そりゃそうでしょうね(-_-;

擦り傷打ち身だけってかなりレアケースでしょうね、シチュエーションからして全身打撲で骨バキバキとか一部ミンチでヘタすりゃ棺桶行きでしょうからね(-_-;)

病院にて(衝撃に備えてください←ムリですw)

ほどなくして病院に到着、さっそく膝に麻酔ゼリーを塗りレントゲン室で記念撮影。
車椅子に乗り換えて、診断結果”骨には異常なし”と判断された。
安堵したのもつかの間、「じゃあ膝を洗いましょうか♪」と流し台につれて行かれて登場したのが、
ハブラシっ!! ファッッ!!(;゚Д゚;)

ハブラシで膝をブラッシングっすか?

医者曰く、アスファルトがこびりついてるのでシッカリ落とさないと♪
されるがままにブラッシング♪

ぎゃぁぁぁあああああっっx

↑心の叫び(声が出ねぇ)
もー最悪 今年一番の激痛に悶絶しました。
それが終わってから、右手のレントゲン撮影、結果骨には異常はないが右手親指の付け根の”靭帯が断裂”していると診断される。
確かに関節の稼働域がオカシイ。 「たぶん手術ですよ」と言われる。
その最中、アフリカ氏がCBRの引渡しを無事終了戻ってこられました。

大阪の病院宛に紹介状を作ってもらい明細を受け付けに渡してくださいと、受け取った紙には、

負担 200%(事故のため)

と書かれていた!
ボッタクリも甚だしいと保険屋さんに電話したが、まずはそのまま支払ってくれとのことなので支払いにいくと67,000円くらい払わされた(-_-;)

その後薬局にて再度保険屋さんから電話で「相手さんと接触していない自損事故は保健証で3割負担でいけます!」と言われ、保険屋さんから病院に抗議の電話が入れていただいたので返金してもらうことに。
窓口に領収書を渡して安堵して振り返った瞬間、嫁はんが座ってた!

Nooohh━(゚Д゚;━!!!

『痛いかなんか知らんけど、周りにどんだけ迷惑かけてるか解ってんの!?』

と激ギレされる。・゚・(ノД`)・゚・。
さらに少し離れた場所に義理の親父まで!
(((;゜Д゜)))ガクガクブルブル

あまりの衝撃に怪我の痛みを忘れ意識が遠のいてしまいそうになるほどのインパクトでした(TДT)
こんなことなら最初から意識不明になっていた方がマシだと思ってしまった。。。

ほな!お大事に♪

強制送還のためステップワゴンに乗せられたAGにAT氏はコメントを残し颯爽と走り去っていきました♪

その後AGは針の蓆のステップワゴンに揺られ帰阪。

道中は生き地獄でした。。。。

というわけで楽しい楽しい2泊3日のツーリングは開始15分で幕を降ろすことに。・゚・(ノД`)・゚・。

かかりつけの病院にて

翌週かかりつけの病院に行って靭帯と肋骨と膝を診てもらい、結果骨折はないけど右手親指と人差し指間の靭帯が断裂してました。

先生『靭帯は僕なら手術しない、特にスポーツしてないでしょ? 普段の生活では支障がでないと思うので』
AG『バ・バ・バイクに乗れますか?』
先生『
まだバイクに乗るんだぁ~』
と呆れられ固定だけで終了。
膝の消毒に毎日来てほしいとのこと。
通院の行き来も嫁はんに車に乗せてもらっているのでかなりキツイ

装備品の検証

寝たきり生活中装備品のチェックを実施
まぁ結果は言わずものがな・・・

①ヘルメット arai RX-7RR5 DOOHAN TT

左前辺りに擦り傷が少々、頭部の打撲ナシ。(画像なし)
柔道の受け身の賜物。 なので昔から頭は打たない。

判定:お役御免

②グローブ Dainese Mig C2

掌の補強部分に剥がれ&指先に圧縮跡そして擦れ跡。
手自体は靭帯は損傷したが大したダメージはなかった。

判定:お役御免

③ブーツ  XPD TANK

ファーストインパクト時?にステップかシフトレバーで先端に損傷、穴深し足は無傷

判定:お役御免

④ジャケット  ST-S GLAVE D3O

両肘と腕部分にかなりのダメージ=ズタボロ 背中に損傷なし。肘へのダメージはプロテクターには達しておらず。
上半身はまったくもって無傷。

さすがHYOD d3oプロテクター
衝撃時に硬化する素材、対衝撃性と生身の保護を両立させた素材。 身をもって実感いたしました。

判定:お役御免

⑤ベスト ROTHCO RECON VEST

一部のポケットがブチ切れてなくなってました。中身の財布やらスマホなどは無事でした。

判定:お役御免

⑥ジーンズ gu

両膝とケツ破れ、ズタボロ、guの999円物にしては、もったほうかw
中身は膝をゴリゴリに擦ってしまい広範囲にわたり擦過傷を負う

判定:お役御免

⑦シートバッグ  GOLDWIN シートバッグ28

長年愛用していたGOLDWIN シートバッグ28は、左角がガリガリと削れてXベルトも削れあがって切れかけてました。
でも使えなくはないので後2年ほど使用しました。

判定:中破 使えなくはないw

装備TOTAL=15万円超が一撃でパー

本来装備品はこのためにあり、身体へのダメージが最小限に留まったのは装備品のおかげとしか言えない。

この時、プロテクションパンツを履いていたら何事もなかったが如く月曜から出勤できたかもしれない。
暑いしメンドクサイのでジーパンを履いてしまいました。
まさに自業自得です。

ボディのダメージ

事故から一週間が経過、容態は思わしくはない。
左膝のダメージ(擦過傷)が甚大で足が曲げられない。
膝でスライディングしたので薄ピンクの肉が見え骨までもうちょっとでした。←未だに傷跡クッキリw
(グロ画像なので自主規制)

右手親指付け根、靱帯断裂

数か月間固定して結果親指の可動域が若干狭くなりましたw たまに激痛が・・・未だに可動範囲がオカシイですw
あとからあとからダメージが出てきましたが日にち薬です。
肋骨痛い左手首も痛い。
そして毎日病院で消毒攻撃に悶絶の日々、へばり付いたガーゼをかさぶたと共に自身で剥すのが地獄なんですよ。

まさに自業自得!!

バイクのダメージ

一見、中破といったところ。アッパー&左ミドルカウル&テール + クラッチカバー + クラッチレバー + ライン + タンク + シフトペダル + ステップが破損していた。




数か月後、バイク屋さんに様子を伺いに行ったら、スイングアームの一部が削れてしまっており、転倒の衝撃でねじれている可能性があることからスイングアームの交換を薦められてしまいました。

修理代は、ざっくり50万円以上でしょうか・・・・。

修理しようと部品をいくつか揃えだしてはいましたが、最終的に苦渋の決断ではありましたがドナドナとなりました。

事故 × 保険

今回、追突を免れたことで、
相手がいない = 自損事故扱い(自爆
となり、救急搬送された病院への治療代は健康保険で賄えた。

さらに自損事故なので任意保険から搭乗者傷害として、通院費用慰謝料が支払われた。

そして数か月後、後遺障害認定を受け
超ビッグボーナスを命がけでゲットできました。

この事故がキッカケとなり、ホンダ一筋24年のAGがドカ沼にハマってしまうこととなりました。

でも事故してからの半年間はなかなかの地獄でしたよ。

結 論

よそ見厳禁、そしてプロテクションは大事

特筆すべきはd3oはスゲー!ですかね。
身をもって安全性を確認できましたので。

事故しても尚、バイクに乗り続けるAG。

バイクバカとしか言いようがないですね?

以後ロングツーリングなどではプロテクション付きのパンツを履くようになり、各種装備品もさらにプロテクション効果の高いものにしました。

-Accident & Malfunction, CBR1000RR, DAINESE ダイネーゼ, GEAR, HYOD, HYPERMOTARD 821, repair & maintenance, ツーリング