1098S brembo M4 フロントブレーキキャリパーの清掃

2022/03/13

タイヤ交換後にホイールのタッチアップを実施しました。
本来はホイールを取付けして完了となりますが、ちょっと前にやらかした“キャリパーピストン脱落事件”後始末が残っています・・・(-_-;

キャリパーオーバーホールの是非

OHするにはピストンシールのリペアキットが必要なので検索しましたがやはり
DUCATI 1098S 装着のM4 bremboキャリパーのシールリペアキットは販売していませんでした(;´Д`)
どうやらキャリパーASSY交換及びOHを依頼するしかないようです。

そのまま引き下がるわけにはいかないのでさらにweb検索をしたら先人がbrembo M4キャリパーを自力でOHしており、他メーカーのパーツリストからbremboリペアキットを取り寄せている記録が見つかりました。

それはKTMでした。

以下、 KTM 990 SUPERMOTO R EU2010 のパーツリストから

69013019100
REPAIR KIT SEARING RINGS 4X
が掲載されておりリペアキットが発注できそうです。


部品が買えるのは嬉しいですよね。

しかしながらKTMから直接買うことは難しいのでWebikeで見積りしたら
1キャリパー 4,448円 ×2セット
で取れそうです。
(納期はDUCATI同様3週間前後です。)
輪ゴム16個で8,896円。 1個556円かとしょうもない計算をしてみるw

バイク屋さんでタイヤ交換ついでに “キャリパーピストン脱落事件” の顛末を説明しOHの是非を問うた結果、「ピストンが脱落して慌てて雑に入れ直したくらいでシールが破損することは考えにくいので大丈夫じゃないですか?」とアドバイスいただきました。

12年以上経過したことによるゴムの硬化は否めませんが部品の納期がかかりすぎることもあり、今回はキャリパーのOHを見送り分解清掃に留めておく方針としました。

キャリパー分解清掃準備

キャリパーを分解清掃するにあたって前回の失敗を考慮し必要部材を揃えました。
①パッドグリス

キタコ ブレーキディスクパッドグリス 5G KCON 0900-969-00190

パッドピン・パッド裏及び摺動部に塗布して鳴き防止、

②ラバーグリース

ワコーズ RG-T ラバーグリース ブレーキ用 100g V241 [HTRC3]

キャリパーピストンとシールに塗布してフルード漏れとシール破損を防止

③ブレーキフルード

CCI ブレーキフルード ゴールデンクルーザー DOT5.1 0.5L
(ドライ沸点270℃ ウェット沸点185℃ 211850)

848EVOに入れたのと同じもので
知人のレーサーにお勧めいただいた商品です。

④二硫化モリブデングリス

キタコ 二硫化モリブデングリス 5G 高級タイプ 0900-969-00120

高級タイプだそうですw

何が?どこか?
用途は前後アクスルボルトのネジ部など高トルク箇所の焼き付き防止つまりDUCATI ワークショップマニュアルに記載の“Grease B”箇所に使用。
ちなみに今回のキャリパー清掃とは関係ありませんw

⑤銅ワッシャ

ACTIVE クラッシュワッシャー 銅 [内径10mm] 5枚入リ 20998005

250円×2セット(サイズ:10mm×15mm×1mm)

キャリパーバンジョーボルトの銅ワッシャで
DUCATIフロントブレーキは
・左バンジョー:上下=2枚 
・右バンジョー:上中下=3枚
の計5枚必要です。

今回AGは失敗した時用もしくは次回のキャリパーOH用に2セット発注しました。
リア用も2枚いるので3セットでもよかったかもw

・余談

バンジョー用の銅ワッシャはDUCATI純正でも発注できます。
85250241Aオイルワッシャ 10枚 747円
(CORSA NET SHOP)

サイズ:10mm×14mm×1mm なので
ACTIVEは外径が15mmと大きいですが問題ないでしょう。
納期もかかるし純正でないといけない理由が見当たらないので今回はパスします。
というわけでamazonにてACTIVEの銅ワッシャを注文となり調べたところ

22.02月時点で
ACTIVE クラッシュワッシャー 銅 [内径10mm] 10枚入リ20998010が550円

ACTIVE クラッシュワッシャー 銅 [内径10mm]  5枚入リ
20998005が250円

2セット頼んだら5枚入りの方がTOTAL50円安いんです。
普通は逆だと思うのですが、5枚入りを2セット発注、なんか得した気分です。

さすがamazon翌日に届きました。
部品が揃う前にキャリパーの分解に着手します。

キャリパー清掃

①ブレーキホースの取り外し

ブレーキホースのフィッティング角度をマーキング+写真撮影してからバンジョーボルトを12mmのメガネで外します。

キャリパーが固定されていないのでバンジョーボルトを緩めるのに少し難儀しました。

ブレーキホースを外すとフルードが漏れだすのでホースにウエスを巻き付けて養生します。

②キャリパーピストンの取り外し

バンジョーボルト穴から圧縮空気でピストンを押し出します。圧をかけすぎると勢いよくピストンが飛び出てくるので注意が必要です。

加減が解らないのでポンっと飛び出してきましたw

1/4個ピストンが抜けたところで2個目を外しますがピストンツールがないので、ピストンの外周をウォーターポンププライヤーで挟んで抜くことにしました。
しかしピストンにキズがついてはまずいので厚めのビニール(デスク用のビニール)を60×15mm程度にカットしたものをピストン外周に巻き付けてから慎重に外します。これで2/4個外れました。

つづいて3個目ですが2個並んだ状態のピストンの間にウォーターポンププライヤーは挟みにいけなので少し悩んだ末、ピストンを押し出したキャリパー本体のフルードの出口ウエスで塞いでからエアーを充てると反対側のピストンが飛び出してきて指を挟みました(;´Д`)

結構破壊力があるので注意w

気を取り直してリトライしポンっと3/4個目が抜けてきました。
最後のピストンはビニール×ウォーターポンププライヤーでじんわりと外します。
※この手法で後に問題が発覚します・・・たぶん

③キャリパーの洗浄

分解した各種簿品をコンテナに入れてお湯をかけながら中性洗剤でブラッシングしていきます。

④部品のチェック

洗浄完了後にエアーで水分を吹き飛ばしてから部品の洗浄状態を確認します。

キャリパーボディの腐食がポツポツとはありますが機構的には問題ない様子。

ピストンの汚れを確認したいたところ1箇所 ビニール×ウォーターポンププライヤーによるキズが付いてしまったようです(;´Д`)またやらかしてしまいました。

ピストンのキズ是正としてピカールで磨いてみましたが除去できそうになかったのでダイヤモンドやすりを勘であてて凸をフラットにしてからピカールで仕上げておきました。爪にまったくかからないところまでフラットにしているのでフルードの微小な持ち出し程度で済むでしょう。
やはりピストンツールで外した方がリスクは回避できます。
反省です。

初見とはいえ左側キャリパーの清掃ですごく時間がかかりましたが構造の理解が深まりました。

次回は右側キャリパーの清掃からの左右キャリパー組付けです。

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