1098S brembo M4 フロントブレーキキャリパーの清掃 → 組付け

2022/03/13

左側キャリパーの分解清掃が完了したので右側のキャリパーに取り掛かり左右キャリパーの組付けまで実施します。

右側キャリパーの分解 → 清掃

①キャリパー本体の切り離し
車両からの切り離しですが先に取り外したキャリパーからバンジョーボルトを緩めます。

前回左側キャリパーを取り外した後にブレーキホースにウエスを巻いたところを確認したらフルードが漏れだしウエスが湿っていましたが滴るまでには至っていませんでした。
養生しておいて正解でした。
右側キャリパーは左へのブレーキホースが付いているので位置決めのマーキングを施しておき、ウエスをあてながらバンジョーボルトを緩めます。ボルトを取り外した後に前回同様ウエスで養生しておきます。

②キャリパーの分解洗浄
今回もピストンツールがないので圧縮空気でピストンを外します。前回はキャリパーのバンジョー穴からエアーで吹いたらスポンっといきなりピストンが飛び出し対向のピストンに衝突したのでアタリ防止にウエスを挟んで1個目を抜きます。
2個目は抜いた1個目のオイル入口をウエスで塞いで圧を逃さずピストンで手を挟まないように注意しながらスポンっと抜きます。
残りの2個は前回同様ビニールをあててウォーターポンププライヤーでグリグリと慎重に外します。
2回目なのでササっと完了。

流し台に移動して中性洗剤でブラッシングしてお湯で洗浄します。
本洗浄はフルードを洗い流す程度のものでピストンの軽い汚れは取れますがキャリパー本体のダスト汚れはなかなか取れません。
乾燥はエアーで水分を吹き飛ばすのですがまたもやピストンのコーティングの一部が剥げてスポットになっていました。よく考えたらこれはウォーターポンププライヤーの跡ではなさそうです。
ダイヤモンドやすりで粗削りしてピカールで目立たぬよう仕上げです。

次回キャリパーをOHするときはシールとピストンもKTMから発注ですかね。。。

69013019100
REPAIR KIT SEARING RINGS 4X
4,448円(2022年2月現在webike見積り)
1キャリパー 8シール

61013019000
BRAKE PISTONS 4X
13,467円(2022年2月現在webike見積り)
1キャリパー 4ピストン

2キャリパー分だと×2倍です。

調べたら社外品でチタンピストンもあるようですが1キャリパー約28,000円と約2倍の価格です。

MCET チタンピストンキット ブレンボM4キャリパー用(2キャリパーセット)

ひずみ防止か軽量化かわかりませんが、穴が空いていますね。
AGはレーサーじゃないので購入は見送りますw

キャリパーの組付け

洗浄から一夜明け組付けに入りますがその前に

①キャリパー表面の慣らしピストン周りやボディ外観の腐食部分に軽くペーパーをあてて慣らしてからエアーブローします。


②グリスアップ
キャリパーのシール上下2つ×4箇所にラバーグリスをシール溝が埋まる程度に塗ります。ここは薄っすらと塗るといった記述もありますがAGは多めに塗りました。

ピストン底の外周から側面にもラバーグリスを塗ります。4ピストン

③ピストンの組付け
コップ状ピストンの底部を下にして水平かつゆっくり押し込みます。4ピストンある程度入ったらグリスが効いているのでシュコッとぬるっと入ってくれます。

ピストンを入れる順番があるとするならば、それぞれバンジョー穴から遠い方から入れると良いです。
バンジョーに近い方から入れて遠い方を入れると近い方のピストンが壁となり中の空気が通りにくいのでピストンが入り辛くなります。
まぁ入ればどっちでもいいと思いますが。

④パッドスプリング(スプリングプレート)の取付け
予めパッドグリスをパッドのバックプレートとの接触部分に塗って外から差し込みます。バンジョー側から差し込み


⑤パッドの取付け
パッド清掃後に各摺動部と裏面のピストンが当たる部分にグリスを塗ってからキャリパー中央からパッドスプリングを押さえながらピストン側にスライドさせます。パッド面にグリスが付かぬように注意
これにて組付けは完了です。

次は取付けたいところですが、ホイールを取り付けてからキャリパーを取り付けてバンジョーを規定トルクで締めようとすると工具が内側に入らないのでホイールをつける前にキャリパーを仮止めしてキャリパーを固定してからバンジョーを締めた方が内側からアクセスできそうなな気がするのですが・・・・。
まぁやってみたいとわかりませんね。

気がつけば2月も終わりそうになっているのに作業が終わってません(;´Д`)

・ホイール取付け
・キャリパー取付け(エア抜き)
・ETC交換
・アッパー交換
・HID交換
・その他CRFの作業もろもろ

当該仮設ピットは最強のセキュリティ環境ではありますが寒さには勝てません。
昨年のrolloutより時期が遅れてしまいそうです(;´Д`)
前にも思っていましたが乗ることより整備そのものが楽しいのかもしれません。

整備といっても破壊活動も含みますので反面教師としてみていただければ幸甚です。

-DUCATI 1098S, repair & maintenance