1098S シフトがNに入らない問題 対策その2 ③クラッチリペア

2023/06/02

シフトがNに入らない原因はクラッチレリーズの動作不良クラッチ&バスケットの摩耗による動作不良かの2つに絞り込めたところでクラッチ&バスケットが入荷する前にクラッチの手直しを実施して真因を探っていきます。

うまく手直しできるのだろうか・・・(;´Д`)

観察

取り外したバスケットを見るとフリクションプレートの打痕が深めに入って段々になっており、バリが隆起しています(llll゜Д゜)ヒィィィ

クラッチバスケットとフリクションプレートの隙間がMAX0.6mmのところ1.0mm超え と明らかにオーバーです。

・隙間が広いとどうなる?
ガチャガチャ音が増大する。
ジャダーが出やすい。
とあり隙間が広いことでクラッチが切れなくなることはないので、
どうということはありません。

バスケットの手直し

クラッチ切れに関してあまり影響がなさそうなので打痕を鉄鋼ヤスリで均していきます。

まずはNOGA 内径スクレーパー NG3710を使ってバリだけを削り落とします。

ヤスリで擦るとバリが若干残ったりするのでスクレーパーで若干C面っぽい感じに削っていきます。角度を決めて引くとバリが削れていきます。
(力はそこそこ要りますが)

こんなのが
こんな感じになります。

角のバリが取れたところでフリクションプレートのあたり面の凹凸を鉄鋼やすりでゴリゴリと適当に削っていきます。

段差が深かったのが
薄くなりましたアルミバスケットについてるワッカ(鋼バンド)を外すべきですが面倒なのでそのままやりましたw

アルミなのでそんなに大したことはありませんが12枚羽で24箇所なのでまぁまぁ時間がかかります(;´Д`A ```

フリクションプレートのあたり面が凹凸なく完全フラットにすると隙間が空き削り過ぎなのでバスケットの打痕深さが半分以下になる程度まで削りました。(あくまで感覚ですw)

バスケットの摩耗は向かって右側、回転方向に顕著です。
エンブレよりアクセルオンのほうが負荷が大きいのでしょう。
たぶんこの解釈で合っていると思いますw

途中どこまでやったかわからなることもありましたがようやく完了(;´Д`A ```

これで7,400km走行時くらいまで戻っているでしょうか。
知らんけどw

フリクションプレートの手直し

フリクションプレートは歪みがなくスティールプレートの厚みは規格下限(2.800mm)ギリギリの2.805mmで安定しており摩擦版?の剥がれとかもなさそうです。

よって羽のバリだけ鉄鋼ヤスリで適当に落としました。

12枚羽根×8枚なのでこれも地味に時間がかかります(;´Д`A ```

スチールプレートのひずみ修正

奥から2枚目だけが0.2mmのシクネスゲージがスコスコと入り1mm以上ありそうな歪み方です。

熱で変形したのでしょうか。

もしかしてこれがクラッチが切れなかった原因なのか?
ちょっと手で曲げてみます。

どんどん形が波打ってきました(;´Д`)

頭にきたので最後はハンマーで、どつきまわしてしまいました。

でも奇跡的に最初の状態より改善された気分で終了・・・
やらなきゃよかったと反省

基準はわかりませんが総厚は

これで破壊行為のような手直しが完了しました。

では組み方を忘れる前に組んでしまいます。
(マーキングしているから大丈夫でしょうけど)

-DUCATI 1098S, GEAR, repair & maintenance