1098S シフトがNに入らない問題 対策その1 タンク交換とフルードの入替え

2023/03/21

なんと2023年の初投稿がこの記事(;´Д`)
今年1月は多忙で手付かず、2月は家族全員が順番にインフルAからのアデノウイルスと全滅の危機で何もできませんでした。
気がつけば2月末! 慌てて整備を始めます。

 

シフトがNに入らない問題

車両停止状態からNに入れようとするが固くて入らない。
1→2 ・ 2→1Nが飛ばされガチャガチャと格闘している間に信号が青に変わる(;´Д`)

しかもクラッチレバーを握り切ってもシフト激硬!

思い起こせば2021年の夏ごろから発生していてオイル交換したら直るだろう・・・と思いつつ状況が改善されないまま放置していました(;´Д`)
放置の原因は減速中に回転を合わせるとNに入るので、どうということはなかったからなのですが・・・w

しかし真因を追究しないまま運用するのはどうかということで直していきますw

原因は?

① タンクおよびホースに気泡が入りシリンダーストローク不足。
②クラッチおよびバスケットの摩耗によるクラッチ板の作動不良。
③クラッチレリーズシリンダーのシール劣化によるストローク不足。 
のいずれかと考え、まずはライトな①の対策をしてみることに。

 

シフトがNに入らない問題
対策その1 タンク交換とフルードの入替え

購入品

クラッチフルードの交換ついでにマスタータンクとホース+クリップを一新すべく部品を発注します。

brembo オイルタンク S15Bタイプ 小 タンク
 :白 キャップ:黒 S15Bタイプ・取出し:45度 10.4446.50(23.02現在:¥1,037)※タンクは取り出し角は45度。

スモークver.は2倍以上の価格により断念

ブレーキマスタータンクの白に合わせました。

brembo オイルホース オイルタンクパーツ 10cm B002 (23.02現在:¥320)

・DAYTONA バイク用 ホースクリップ ワイド ホース外径φ10用
 2個セット 91242 (23.02現在:¥188)

全部入れても¥1,600以内で事足ります。

白タンクに透明フルード左右でなんとなく整備バッチリ感が伺えます。・・・何が?w

・CCI ブレーキフルード ゴールデンクルーザー 0.5L DOT5.1 211850(23.02現在:¥2,878)

AGが使用するフルードはこれで統一です。
1本ですべて賄える量ってのもあるのですが、沸点が高いのでサーキットでも安心です。特にブレーキ

クラッチレリーズシリンダーユニットを外してみると

チェーンオイルでデロデロでした(;´Д`)
拭きあげるとプッシュロッド回り止めの切り欠きがありますが1098Sのプッシュロッドは丸棒なので回り止めの物に交換しても良いかもしれません。・・・だが断るw(資金不足)

さらにチェーンと密接する部分にチェーンのアタリキズがまぁまぁ入っていました。 これどうなんでしょ?臭いものにはフタということで回り止め機構も一切バラさずに組付けします。
ちなみにロッドには気休めでワコーズのラバーグリースを塗っておきました。

クラッチフルード&タンク交換作業

①クラッチマスタータンクのフタを開放してクラッチレリーズシリンダーのブリーダーボルトに8mmのメガネレンチを差し込んで排出口からフルードエア抜きセットのホースをさしこみます。

※ブリーダーボルトのゴムキャップは外してからメガネレンチを差し込むことが肝要です。


② クラッチレバーを3回ほど握りホールド状態でブリーダーボルトを緩めてフルードを排出してボルトを締めてクラッチを離す

上記を数回繰り返してフルードを抜き切ります。
フルードを抜くだけですからフルードをブリーダー開放状態でにぎにぎしてもいいかと・・・

③ タンクステーをクラッチマスターから外す。
キャップボルトが、めっちゃ固いです!
タンク周りのフルード飛散防止を忘れずに。

④ ホースクリップをスライドさせてタンク&ホースを外す。

古いタンクはカラになっているはずですが底にヘドロ的な色したのが溜まっていました。2年交換してなかったのでこんなものかと・・・

⑤ 新しいタンクにホースをつないで同じ長さにカットします。旧タンクが黄色に変色していました(;´Д`)

⑥ ステーを移植しホースクリップを通してからクラッチマスターに接続します。クリップが汎用の幅広タイプなのでカエリの上に乗っかる形で留まっているのが気にかかります。

ここは細いバンドタイプにするか純正品の使いまわしでもよかった気がします・・・。

フルード注入とエア抜き

① フタを開けたタンクにロートをセットしフルードを注入

ロートがあるとフルードが注ぎやすくたれにくいのでお勧めです。
AGはロート先端をタンク深さより少し長目の長さでカットし転倒防止としています。
厚紙とかで代用も良いですが凄く安いものなので一つあると便利です。

② クラッチマスターのブリーダーボルト周りをウエスで養生してから11mmメガネ(コンビレンチ)を差し込んで排出口からフル―ドエア抜きセットのホースをさします。

ブリーダーキャップを外して
11mmのメガネをセット

周りを養生してからホースを刺す。

Bremboブレーキマスターとクラッチマスターそしてカニキャリパーのブリーダー径は11mmです。

③ クラッチレバーを3回ほど握りホールド状態でクラッチマスターのブリーダーボルトを緩めエア&フルードを排出してボルトを締めてクラッチを離す。

フルードを継ぎ足しながらエアが出なくなるまで繰り返します。
(クラッチマスター側からエア抜きすると効率よくエアが抜けます。)

④ クラッチレバーを3回ほど握りホールド状態でクラッチレリーズシリンダーのブリーダーボルトを緩めてエア&フルードを排出してボルトを締めてクラッチを離す。

フルードを継ぎ足しながらエアが出なくなるまで繰り返します。

余裕があれば③→④を2ターンすれば完璧かと思います。

こんな軽整備でクラッチがスパッと切れてくれるのでしょうか。

整備はまだまだ続きます(;´Д`)

-DUCATI 1098S, GEAR, repair & maintenance